買ったけど・・使ってないのは




ご来店のお客様の2割の方が補聴器をお持ちですがほとんど使っていません。
せっかく高価なものを買われたのになぜでしょう?




■ その理由として回答の多い順に

(2003年『補聴器供給システム在り方研究会』レポートより)

記号 対策を知りたい理由の所にマウスポインタを移動しクリック

雑音と言っても周辺に存在する生活環境音・車の騒音・人ごみ音などの様な割と一定な大きさの騒音は最近のデジタル補聴器では有る程度抑えてくれます。
また、ドアの開閉やクラクションなどの過大音は最大出力で調整できます。但し、そこに存在する音を消して言葉だけにすることは出来ません。
自動車の接近音が聞こえなければ生命の安全にも関わります。生活音はそのまま受け入れる様時間をかけて訓練しなければなりません。補聴器は耳と脳のリハビリです。
静かな所でも何か雑音がする場合は補聴器の故障かも知れません。→ (不満集実例 「8.言葉以外に雑音がうるさい」 をご覧下さい)

個人の言葉の明瞭度(弁別能)にも寄りますが調整で改善できるかも知れません。デジタルになって小さい音ほど大きくしてくれるのでアナログ時代より言葉は聞きやすくなったと思います。
でも4・5人以上の会話や騒音の有る場所では耳の良い人でも60%程しか聞き取れませんから、多くは期待しないことです。
3メートル以上離れると会話より騒音が大きくなるので良くは聞き取れませんし、難聴は蝸牛の有毛細胞が減ったり、聴覚神経などに支障が出たりするので現在の医学では元に戻せません。→ (不満集実例 「1.両耳を作ったがよく言葉が聞き取れない」 をご覧下さい)

本当にそうなのかどうか疑問です。ご本人が補聴器を使って人とのコミュニケーションによって人生を今より豊かにしたいという思いが無ければ補聴器はその性能を発揮できません。
自分本位ではなく、周りの人たちの意見(意思疎通ができない・大声で疲れるなど)に耳を傾けて、ご自身が替わらなければ人生が寂しくなってしまいますよ。

聴力に合わせて調整できていないかも知りません。購入時に聴力測定を行い、その説明を受けて調整の状態を理解していますか。
また初めての方には当初は出力を抑えて調整したり、初めは30分から1時間から始めて徐々に使用時間を延ばして約1ヶ月から3ヶ月で終日装用出来る様になります。
そしてその間は微調整が必要な方もおられます。これには個人差がありますので販売店に訴えて納得してください。→ (良くある質問Q4 「4.最近デジタル補聴器がいいと聞きますがどのようなものですか?」 をご覧下さい)

ハウリング(Feedback)と言うもので音が漏れているので起こります。対策は色々と有りますので販売店にて調整してもらってください。→ (良くある質問Q14 「14.補聴器がピーッと鳴ってうるさいのですがなおりますか?」 をご覧下さい)

低域(低い音)の聴力が良い方に多く起こります。
耳穴が塞がれるので自分の声の振動が外に逃げずに鼓膜に入って大きな音になってしまいます。
調整やシェルの形状の加工、ベントを大きくしたりドーム型耳栓(オープンフィッティング用の穴の沢山開いた音を外に逃がす耳栓)などで改善できますが、本来開放の耳穴を塞ぐので止むを得ないものです。
人によっては時間が解決する場合もあります。→ (良くある質問Q22 「22.人の話は良く聞こえるが自分の声が我慢できないがどうしたらいいですか?」 をご覧下さい)

下の12番と同じことですね。補聴器を購入する前に自分に使いこなせるかどうかを、電池の出し入れなど実際にやってみてから機種を決めましょう。
そして、お受取の時には使用説明は元より、耳への挿入の仕方や外し方、電話の使い方なども自分で出来るまで指導してもらってください。

小型の補聴器は耳穴にスッポリと入ってしまうので、外から覗きこまなければ見えません。
また、わざわざ他人の耳を見る人はあまり居ませんので、余り気にすることは取り越し苦労と言えます。
最近は細い1ミリ程のスリムチューブを使った小型軽量の耳かけタイプや、更に細いコードで耳穴のレシーバーに電気信号を送る商品まで登場しましたので、装用しているのが解りにくくなっています。→ (良くある質問Q27 「27.最近話題のオープンフィッティングとはなんですか?」 をご覧下さい)

耳栓・イヤモールドの形状が合っていないか、長時間使用の方には軟らかい材質でできたものをお薦めします。→ (不満集実例 「7.その場で耳穴式やイヤモールドを購入したが痛い。」 をご覧下さい)

この上の8をご覧下さい。

敏感肌の方やアレルギーの影響を少なくするための処理をすることが出来ます。
また、使用初期の内は耳道が炎症を起こすこともありますから、補聴器の使用を控え耳鼻科でご相談ください。

この上の4をご覧下さい。


■ ではどの様な補聴器だったら使っていただけるのでしょうか。
  何処まで応えられるか知りたい項目にマウスポインタを移動しクリック


デジタル補聴器になってアナログよりも言葉の聞き取りが向上しました。
その理由は多チャンネル、騒音抑制、自動環境認識、追尾方指向性切替、逆位相ハウリングキャンセラーなどのハイテクの成果ですが、言葉の明瞭度の善し悪しが根底にあります。

小型耳穴のCICから最近は小型軽量・耳かけ型オープンフィッティングのスリムチューブ(直径1ミリの細いチューブ)になり、更に見えにくくなりました。
デザイン性も向上したので見えても補聴器と思わないかも知れません。

微調整はパソコン上で行いその指示データを補聴器のICチップに書き込みますので、あとは電池を入れてバッテリードアを閉めるだけで全てOKです。(この様な機種は以前から有りました。)

新製品の開発が各メーカー共に早くなったので(2~3年でICチップを開発・製品化)最上位機種のICチップを使用した商品が性能の割には廉価でお求め出来るようになりました。

メーカーでは耐用期間は4~5年と言っていますが、それ以上使っている方も居られます。
やはり、耳垢と湿気へのメンテナンスが大事です。

補聴器本体の保証期間は大概2年(一部1年と3年があります)であり、その後の安心サービスを設けているメーカーもあります。
保証期間満了前にメーカーでのオーバーホール(無料で不良部品は交換)を販売店経由(送料がかからない)で必ずするようお勧めします。

軽度難聴の方は自然の音が聞こえているので補聴器からの音に注文が多くなります。
オープンフィッティングの商品が最近めじろ押しですが、装用感は裸耳と変わらず軽くてスリムチューブで見えにくいので装用を忘れる程進歩しました。

各メーカー共に新製品と同時にフィッティングソフトの開発に力を入れています。
いかに早く、簡単に、誰がやっても大きな差がなくフィッティングできるようになってきています。
でも販売員の知識と熱意はどんなフィッティングソフトでもかないません。